もし私に権力があったら、
この本を学校の課題図書にして、
あいつに読ませたい。
本を読め読めと言われて、
素直に読む人など私の近くには存在しない。
「お金にとらわれた人生って
つまらないでしょ。」
子供にも大人にもメッセージが詰まった小説よ。
物語からの問いかけ
この物語の主人公は、
中学2年生の佐久間優斗は
「将来は年収の高い仕事がいい。」と言い、
担任からは
「お金より大事なものがあるだろ!」って
説教されて、「めんどくせーな」って
心の中で叫んでいて・・・
そんな中学生が、
お金自体には価値がない。
お金で解決できる問題はない。
みんなでお金を貯めても意味がない。
3つの謎を解いていく物語です。
ネタバレもおもしろくないので、
物語の内容はここまでで・・・。
学びを簡単に紹介します。
著者からの学び①「この鉛筆を作れる人は世界に1人もいません。」
結論から言えば、
この著者の伝えたいことは、
働くことはお金を稼ぐことでは
なくて誰かの役に立つことであり、
お金に執着することに意味はないと
言っています。
そして、経済学者のフリードマン
「この鉛筆を作れる人は世界に1人もいません。」を紹介しています。
一本の鉛筆ですが、
実はそれを作るすべての工程と方法を
知っている人はどこにもいません。
鉛筆になる木は、ワシントン州ものを使い、
木を切るノコギリは鉄鉱石を削って作られ、
鉛筆の芯は南アフリカからとってきて、
消しゴムはアジアの天然ゴムから作られています。
そして、
それらを作る人たちは
異なる言語を話す人たち
異なる宗教を信仰する人たち
もしかしたら出会えば憎しみ合うかもしれない人たちです。
参考までですが、
日本の鉛筆はアメリカの木、ドイツの粘土、
中国の黒鉛を輸入して作られています。
誰かが誰かのために何かを作っていて
価値があるのは誰かのためにしていることで、
貨幣(お金)ではないと著者はいいます。
著書から学び②お金と生きる意味
金融の本来の目的は
田内学 きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」
「社会の中で何かが生み出されたり、
誰かが幸せになったりすること」であり、
お金儲けではない。
著者からの学びは「お金に執着するなよ」
ということです。
書いていて私が恥ずかしくなるのですが、
大事なのは「愛」と・・・。
FIREした先に何がしたいですか?
20年前、大学の授業(心理学)で
『あなたは火葬場にいます。
棺桶の中には大切な人が入っています。
あなたは何を思いますか?」
というお題でディスカッションした記憶があります。
非常に多かった意見は、
「もっとありがとうを言えばよかった。」という後悔でした。
この著者は贈与が経済を発展させ、
働くことで誰かの役に立って生きてほしい
と願っています。
「そこのあなた!」
あなたはきっと誰かの役に立っているのだと思います。
わたしも誰かの役に立ちたいと思うのです。